多くの人が、更年期障害への誤った認識を持っているように感じます。それは「更年期障害とは、女性特有の病気である」と考えていることです。近年の研究において、こうした理解は正しくないと言われるようになりました。そう、実は更年期障害は男性も罹ってしまう可能性があるのです。男性の更年期障害は、医学の世界でも新しい分野の領域です。LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれ、加齢に伴う身体の変化により現れる諸症状と考えられています。女性では閉経に伴うホルモンの減少が同様の現象にあたると思います。
ちなみに女性の場合は、急激にホルモンの現象が起きるため、体調面の変化が急激に起こります。ところが男性のホルモン減少は、非常に緩やかなもの。全く変化に気がつかないまま、日常生活を送る方も決して少数ではないようです。ホルモンの減少は、加齢による自然の変化です。性別も関係ないため、男性もこうした症状が発生します。「自分の身体はおかしいんじゃないか」と思い悩む必要は、全くもってありません。
男性も、女性の更年期障害と同様に、ほてりやのぼせ、めまい、疲労感などが引き起こされます。不安感や焦燥感、気持ちの落ち込みや苛立ちといった精神的な症状も起こるようです。男性ホルモンが減少することで、ヒゲや体毛が薄くなったり、内臓脂肪が増えたりするなど、身体の変化を感じることも多くあるでしょう。また、この時期にはED(勃起不全)にも注意を払う必要があると言われています。
男性は性機能障害が伴ってきますが、この症状は糖尿病と類似しています。自分自身の勝手な判断で、本来抱えている病気を見過ごしてしまうケースがありますので気をつけてください。これまでは男性の更年期障害の認知度が極端に低かったため、体調の変化も疲れなどが原因だと考えられてきました。その結果、何の対策も行わないまま症状が悪化していった方も数多くいらっしゃると思います。男性にも更年期障害があることが知られ始めた現在では、状況はガラっと変化しています。病院での治療や薬の処方などで、症状の改善を試みることは十分に可能です。体調の変化に気がついたら、まずは周囲の人間や医師に相談してみることをお勧めしたいと思います。
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